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肥満に伴う慢性炎症発生過程での性差の解明

 肥満は、過栄養により脂肪組織が増えた状態で、インスリン感受性の低下や2型糖尿病の原因になります。脂肪組織には皮下脂肪と内臓脂肪の2種類があり、特に内臓脂肪の過度な増加が健康障害と関連しています。内臓脂肪組織には免疫細胞が存在し、肥満が進むと炎症が引き起こされます。この炎症がインスリン抵抗性を増加させ、糖代謝異常を引き起こす要因となります(図1)。

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   男女間で内臓脂肪の蓄積様式には差があり、男性は内臓脂肪が、女性は皮下脂肪が蓄積しやすいものの、閉経後には内臓脂肪が増加する傾向があります。しかし、内臓脂肪における慢性炎症の発生様式に性差が存在するのかは分かっていません(図2)。

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   そこで、慢性炎症の発生過程における性差の存在を明らかにし、最終的にそのメカニズムを突き止めることを目的として研究を進めています。内臓脂肪組織の慢性炎症進展に対するエストロゲンの役割についての論文を発表しImano et al., 2023、さらに研究を進展させています。

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